「今更気になったよ。ヤマト1974の第1話でこう述べられている」
- 21世紀初頭より着々と宇宙侵略を進めていた謎の宇宙艦隊(ガミラス)
「これがどうした」
「これは誰の視点の語りなのだろうか。ガミラスが21世紀初頭から着々と宇宙侵略を行っていた事実を知っていたのは誰なのか」
語り手の問題 §
「候補は2つ」
- 神の視点 地球人は知らなかった
- 地球人は知っていた
「それぞれどういう意味があるんだい?」
神の視点の場合 §
「神の視点の場合、宇宙侵略を開始したのはデスラーないしデスラーと似た誰かが政権を掌握した時点ということになる」
「つまりなに?」
「それ以前にガミラス人は侵略的宇宙人ではなかったことになる」
地球人視点の場合 §
「地球人視点の場合、超光速通信の技術を持たない地球が大マゼラン小マゼランの状況を知るのは無理。その場合は、誰か地球に状況を知らせた者がいることになる」
「なるほど」
「あるいはね。地球人が知り得る範囲に入ってきた時に初めて知ることができた、と言う解釈も可能。この場合、西暦2199年という設定が意味を持つ。情報は光速を超えられないから、だいたい200年ぐらいの時間で情報を伝達できる範囲内にガミラスの侵略が到達した時点で地球はそれを知ることができる。とすれば約200光年でしかないので、これは銀河系内ということになる」
評価 §
「でも、銀河系内にガミラスの拠点があるような描写は無いよ」
「そうだ。だから少し無理がある」
「伝達者がいたらガミラス人を見て驚くのは行きすぎという気もする」
「ガミラス人はどんな奴か、そいつが伝えたろうからな」
「じゃあ、やはり神の視点?」
「おそらく、その解釈が妥当だろう」